軌道修正 2.0

次世代の軌道修正のあり方を胸に、いまMacに気持ちをぶつけてます。
なんのことかって?


実は、ココ数日「論文やってるよ!」ってネタのオンパレードですが、今書いてる論文の超!! 大幅な軌道修正をすることになりました。
たまに書いてますが、本業は都内某情報系短大の学生向けITサポーターです。
で、大学卒業してからあやうくぷーたろー(今でいえばニート?)になりそうなところを拾っていただいた恩義があります。かれこれ5年。学校のITシステムが設計された当初には「想定外」だったであろう、様々なトラブルやご要望とバトルしてきました。
私の仕事は、平べったくいうと「仲介屋」だったんです。


つまり、トラブルが起こることの本質は、差違があるから、ギャップがあるからなんですね。
例えば、****ということを学生さんにしてもらって勉強して欲しいけど、学生さんがついてこられないとか。
****ということをこのPCでやりたいけれど、どうやっていいかわからないとか。


その差違を埋め、橋渡しをし、自分が分からないジャンルの学生さんの質問に付いても参考文献やネットの情報探しを手伝ったりして。


そのギャップ仲介屋の5年間でずーっと思い続けて来たこと。


本当の意味でのITスキルっていうのは、実は難しいことは無く。
Illustratorが出来る人を求める仕事に就きたかったら、今の自分と求められたレベルののスキルギャップを正しく自覚し、勉強すればいいわけです。
それは、直接的にIllustratorスキルってことだけじゃない。ペンツールの使い方とかそれだけじゃない。「Illustratorが出来る人を求める仕事」というのはたいがいがデザイン系です。ということは、手描きデッサンを含め、色の知識を含め、デザインの知識とか技術とかを含めて、知っておくべきコトがた〜〜くさんあることを学生さんに伝えなくっちゃいけない。どういう勉強をすれば、そういうコトを知った人になれて、晴れてデザイナーさんになれるのか、そういう方向付けをしなくちゃいけない。


プログラマーさんやマーケッターさんもそう。そういう人になるためには、どういう方面の「情報を知っていなくっちゃいけない」「どういうスキルが必要だと思われる」そういう、学生さんの持つ「なりたい像」と、今の実力の差違、ギャップ、その埋め方を知っておく。そういった目的で、ITの基本的な勉強方法や情報の探し方を学んでおき、どんなジャンルの調査や要求にも対応できるようになっておく。それが「本当の意味でのInformation Technologyスキル」じゃないか。
Windowsの使い方を学ぶのではなく、Windowsを通してどんなOSでも使いこなせるだけの基礎を養成する、コンピュータに強い人間を育てるのが真のIT教育じゃないか。
そこまで全然イケてない。今のシステムが、なんか方向性として……間違っているような……コンセンサスが無いのかどうかしらないけれど……なんか、ズレている気がしてならなかったです。これはずーっと。目指すべき方向性とやっていることのズレ。学生さんと教員と環境のズレ。


で、その仲介屋として過ごした5年間から得た、仲介屋として見た本学のITキョウイクをネタとして書いて、仲介屋、もとい「教育支援者」として、ITキョウイクの現場の状況と、今後必要なことを発表したらどうかな? という提案が昨日教授からあったんですよ……。


パソコンの使い方に付いての発表会で、Web 2.0的な方面での発表が皆無だった(去年の論文集で)ので、そっち方面で寝ないで考えていたら、軌道修正することになりました。
たしかに、やめる今のタイミングでしか出来ません。そっちの方が有意義とはいわないけれど、必要性は高い。かなり悔しい気持ちもあったけれど、ご提案を受けて方向転換します。
でも、うっちゃられてもかんたんによりきりさせないもんねー、と思ってて。
普通に考えてたら思いっきり寄り切られてて、現状報告と簡単な展望で終わっちゃうだろうね。普通の人なら。
でも、私は今年でやめる人だもん。イイタイコトイッチャウモン。軌道修正 2.0だっ!


結局、格差を埋める、ギャップを埋める、それが「教育支援者」としての信条でやってるならば、今後の形としては何かしらメディア(媒体)があればいいんですよ。
それで、今後の形として、wikiかblogの提案をしてこようと思います。はてなさんがやっている「社内はてなグループ」みたいなもの。
学内はてなグループ、というか、学内wiki。できるだけ操作系がシンプルな物を選んで、学内サーバに設置する。誰でも(Wordより簡単に)つかえそうなやつで、マニュアルも充実させて。
そこに、学生が必要な情報リソースを全部置く。学内の公開した場に置く。
で、それをともかく使えるようになっておくことも、先生の義務にしておく。
(ゲーッとかいわないでくださいね。先生方がお忙しいのはわかってます。隣から拝見してて分かってます。でも若造にいわせてくれ)
可能であるなら、メールソフトから更新できる形にしてもいい。メールソフトからならば、こういうの慣れていない人も書き込める。


で、どういうニーズがあるか、どういう質問があったか、個人情報的な保護に配慮しつつ、教職員が知ることが出来るようにしておく。そして、必要な情報提供を受けられるようにしておく。
結局、情報共有がされていないから、何度でも同じ質問に答えなくちゃ行けないって。
そういう場所が欲しかった。学内のPC環境に付いて、良くある質問とその答えを常に更新できる場所。それは分からない人が質問を書き、分かる人が答える。管理者は一応置くけど、担当者は基本的には全員であり、基本的には不在でもある。(メインで誰? みたいな人はいないけど、全員で同じ問題を共有する)
紙媒体でマニュアル配っているけれど、それを常に更新する形での物を置いておく。
コレだけでずいぶん違うのになー。(web業界では更新されるマニュアルって常識なのになー。そっち方面に就職する人間を養成する学校で何レベル低いことやってんの!)


Web 2.0について、知っている教員がいなかったのがショックではありました。
(そんな、ハトが豆鉄砲食らったような顔されても……)
聞いたことあるけど何それ、じゃなくって。聞いたこと無いな、だったんです。それも、webデザイン教える先生が、です。かなりショックだった。世代ギャップで片付く話じゃないっすよ。ブログは単なる日記ではなく、日々の言論の道具です。なんで情報学教える人が、ブログを日記だと思っているんですか? (これ、先生にも申し上げたけれど)


というわけで、そっち方面で書くなら自分の溜飲も下がるし本当にいいたいのはそういうことなので、ウマくまとめる方向でそういうことを書こうと思います。
ブログって「web日記」ではあるけれど、日々のことを綴りつつ、社会に対していいたいことを言う場所、です。それを分かっている情報教育であって欲しいな。