デバイドを乗り越える力とは?

パソコンを使っていると、日本語ワープロを使っていた当時のことを時々思い出します。当時、自分は中学くらい。
友達と文芸誌(モドキ)作ったりして、それなりに使いこなしていました。
難しいキー入力も、目的があればそれなりに身に付いてしまうもの。タッチタイピングは一応、中学の頃にはある程度やっていたと思います。


よく、デジタルデバイド=IT機器を使いこなせるかどうかで生じてしまう格差について、考えることがあります。
今までの自分は出来る人と出来ない人の格差みたいなものばかり考えていました。
でも、問題はそれだけじゃなくて。


なんというのか……自分と機械の間の格差、みたいなもの。自分が使いこなせるようになった時に消失する……機械と人間の格差。そういうのもあるんだと思います。


良く言われることですが、今のキーボードのQWERTY配列(キーボードの下から3段目が[Q][W][E][R][T][Y]になっている配列)は、出来るだけ人間が打ちにくいように開発されたものです。昔のタイプライターは、あんまり人間が速く打ちすぎると故障の原因になってしまったので。
しかし、慣れというのは恐ろしい物で。打ちにくい配列でも、多くの人がマスターしてしまっていますね。結局、QWERTY配列は標準として普及してしまい、その後の人間工学的研究で作られた人に優しいキー配列はなかなか普及していません。


そういえば、日本語のローマ字入力も、よくよく考えると不自然なんですけどね。当たり前に使っていますよね。


機械と人間の間の格差って、やりたいって気持ちが乗り越えさせてくれる物なのかもしれません。
コンピューターの基礎を全部知らないと、パソコンは使えないか? ということも、今まではそれを絶対視していましたが、転職して以来、ある程度が分かっていればいいんじゃないか、と思えてきました。少し肩の力が抜けてきたのかも。


多分、自分は一生IT系のユーザーサポートで食べて行くでしょう。
とはいえ、いざ、シゴトで質問を受けると……この学生さんはこういう質問をしているけれども、元を正せばここが分かってないからこういう質問になるんで、だったら根本的にここを解説しないと……みたいなことを考えてしまうので、つい長サポートになりがち……、例えばの話、電話系サポートみたいなものにはまるで向いてない。でも、ITキョウイクってヤツにも違和感があって……。ITって教育されるものなのかなあ、という疑問が。基本的には道具でしかないのですが。


対処療法的なサポートはやりたくない。
やるなら、東洋医学みたいな……根本から治すようなサポートをしたい。


やる気がある人なら、基礎が分かれば、あとは自分で勉強できるはずで。
そういうシゴトの仕方をするには……どうすればいいのかな?
と、こういうことがときどき、頭の中をグルグルします。


端的な話。英語圏に恋人が出来ると語学が上達する、みたいなことが言える。
多少難しい機器でも、彼氏彼女にSkypeしていつでもしゃべりたい、となれば人間何とか覚えてしまう……。


個人と機器の間、という意味でのデジタルデバイドを乗り越えさせてくれる力って、コミュニケーションへの欲求というのは大きいかもしれません。
それが出来れば大切な誰かと一緒に何かが出来るようになる、というのは、充分な動機付けになると思います。
根本的な動機付けは、結局個人レベルのモチベーションの問題になる気がします。
まあ、パソコンの理不尽な動作でモチベーションを下げられてしまうことも時々ありますが(特に某窓機械^^;)。


まあ、冗談はさておき。
人のやる気まではなかなかサポートできません。でも、それがある人ならいくらでもお手伝いしたいなあ、とも。
自分のキャパシティが意外に狭いって最近分かってきたので、出来る範囲で……。
とはいえ、青天井の心意気は忘れたくないものですがね。
未来に限界を置いてはならないが、自分の現在の限界も無視できない。


サポーターが出来ることって、ちょっと通りにくい路の小石を拾ってあげること、くらいなのかも。
路面の状況は毎日変わるけれど。そこを通りたい、と思ってくれることまではサポートできないけれど。


私自身のサポートへのモチベーションの源ってなんでしょうねえ……。
基本的に知的好奇心だと思うんですよね。人が分からない事って分からないんだから謎なので、謎には興味があるというか。私自身が分かっていることを分からないって言って来る人の「分からない理由」というのは、かなり勉強になります。まだまだ、パソコンは人間的にできてないから。もっと人間らしくなって欲しいな、と思いつつ……。


そういえば。全然関係ないかもしれませんが。
さっきテレビで、火山灰はコンピューター機器には非常に良くない、という話をやっていました。
パソコンのファン(機器を冷やすために内蔵された小型扇風機)で空気を流し込んでいるので、あっという間にホコリだらけになってしまいますし。
人間がこれだけ夢中になって発展させようとしている機器も、地球の呼吸(火山噴火)にかかればひとたまりも無い。
なんとなく、象徴的な話だと思えました。地球にとって、コンピューターは敵なのかな……、とSFチックなことを考えたり……。


Web 2.0で一番象徴的な概念は集合知だと思うのですが、一人のカリスマが知恵を出すより、人間が束になって考えた方が結構正しい方向性に行く物だというのは自然界の雑多さに通じる物も感じます。
そのためのIT、そのためのパソコンも、自然にとってはどうなんだろうな……。


なんか、妙なことを考えている気もしますが。
こういうことを書くから、このダイアリーはブログになりきれないんですよね。あくまで雑感書きってことで……。それでいいんだと思いますが……。
そのうち、ブログも書いてみたいですね……。