人間物語として「できる」シリーズを読む

できるパソコンの「困った!」に答える本―Windows XP SP2対応 (できるシリーズ)

できるパソコンの「困った!」に答える本―Windows XP SP2対応 (できるシリーズ)

本書のようなパソコンの疑問点を解説してくれる技術書は、実にありがたい。
しかし、なかなか頭に入らないコトも多いだろう。実際、私も読みながら眠くなることは多い。
なぜ眠くなるか。それは内容が「こういうときはああしろ」という、いわば命令書の羅列だから、基本的な人間の欲求(自由でありたい)とはソリが合わないからではないだろうか?
しかし、パソコンとて人間による工芸品である。陶磁器や絵画の制作背景がたいてい興味深いのと同様に、パソコンの設計(ソフトもハードも)の制作意図や背景は興味深い物があるはずだ。
だから、本書のような解説書を、命令の羅列といった無味乾燥な物ではなく、どんな人間がどのように使えばこんなトラブルになるのか、とか、開発者の意図はどこにあるのか、など、人間物語を推理しながら読んでみることをオススメしたい。ふつうに読むより何倍も時間はかかってしまうだろうが、その方が一度目を通した本は忘れにくいだろう。


……といいつつ、やはり、眠くなってしまうのがこの種の本ではある、が。
うーむ。