「earth(アース)」を見て来ました。

地球に生きる生命たちの姿を描いたドキュメンタリー映画「earth」を見て来ました。
http://earth.gyao.jp/
北極から始まり、地球を南下していく壮大な作品です。


映像にすると嘘みたいなことでも、今、実際にこの地球で起こっている事実……。
みんなここで生きているということ。私の24時間とホッキョクグマの24時間は同じではないけれど、生きている場所はある意味でおなじであるということ。
命であるということ。CO2の排出に依る温暖化が、巡り巡ってホッキョクグマから氷という生活の場を奪っているという現実。
いつもの映画館のずーっと先に、あんな世界があるということ。
特殊なカメラを駆使したという映像が、しらなかった世界を教えてくれているようでした。


ベルリンフィルによる音楽もすばらしかった……。


映画のグッズであるホッキョクグマ、ザトウクジラ、アフリカゾウのぬいぐるみを買って来ました。彼らのことを忘れないために。
映画館でないと、あの音響でリアルに体感することは難しいと思うので、公開中に何度か見ておきたいと思います。
この惑星が本当にここにしかなく、命はすべて冒険するものであることを、忘れないために。ちなみにこのぬいぐるみ、結構良く出来ているし、ほおずりすると柔らかく、かつ、しっかり作ってあるので、身近においておくといい感じです。


で、なんとなく。ホッキョクグマぬいぐるみのつぶらな瞳が、「ぼくたちは生きたいだけなんだ」って語りかけてくる気がしてならないんですよ。
彼らは今までの……過去100年やそこらくらいの、わりと普通な状態の地球でなら、自分たちの力だけで生きてそれなりにまっとうして死ぬことができた。でも、地球規模の変化は、人間の責任です。


この映画は某大国の大統領にこそ見て欲しいなあ……とも。方針を変えてくれれば、ずいぶん違う世界が作れそうなのにな。


石油にしろ原子力にしろ、地球の中にあることこそが存在意義のような物だったのに、人間が掘り起こして化学変化を起こすことで無理矢理「エネルギー」として転用してしまった。それが CO2排出量を増やし続ける原因になっているし。
エコ家電を使うために旧機種を廃棄したら、旧機種の処理や新機種の製造によりCO2が出ることになると思う。
地球にとって人間は必要な存在なのでしょうか?


生命体が生きる意味はどこにあるのか……。いや、生きることがその意味なのだとしたら。
地球を超えて生命を増やすために人間という存在があるのか。文明という生存手段で。
でも、それにしたって、そのために他の種を絶滅させて良い訳じゃない。そんなことをすれば廻り回って人間も生きていけない。


今後20年、この映画を、シネコンとかで定期的に夏休み恒例みたいな感じで放映し続けてほしいなあ。
映画館でこそ、この映画の……地球の気持ちがより良く分かる作品だと思うのです。


全地球人必見の作品だと思いました。この星の住民なら、この星のことをもっと知っておくべきだ。
みんな生きたいだけなんだ。


ホッキョクグマには、明日の朝食の保証もない。
人間である自分には、明日の朝のパンは買ってある。
同じ命なのに。この差はなんなんだろう。ホッキョクグマの方が、生きるのに必死なように見えた。