「著作権17団体のポータルサイトが開設、DB構想は大幅縮小：ITpro」というので、とりあえず試しに使わせていただきました。
このサイトについては冒頭の報道やサイトの説明文をお読みいただくとして。
自分が利用したい著作物の作者名を入れると、その著作権はどんな管理団体に属しているのかを簡単に調べることが出来ます。ためしにいくつか検索してみました。
たとえば、宮崎駿さんのアニメーションのテーマ曲作曲ですっかりおなじみの久石譲さん。もちろんJASRACこと日本音楽著作権協会なのでしょうが……。
というわけで、氏と名の間に全角スペースを入れたほうがよいようです。
なんとなく漫画家さんも検索してみます。偉大な方のお名前を拝借します。
- 手塚（全角スペース）治虫→○。「JASRAC無信託。但しJASRACに信託している音楽出版社と契約しているため、一部の作品をJASRACが管理」とのことです。
- てづかおさむ→×。検索不可。
- てずかおさむ→×。検索不可。
- てずか（全角スペース）おさむ→○。「JASRAC無信託。但しJASRACに信託している音楽出版社と契約しているため、一部の作品をJASRACが管理」とのことです。
へええ、ちょっとしたトリビア。なんでしょうねえ、一部の作品って。
それにしても、手塚先生は「てづか」じゃないのでしょうか？ 「てずか」には違和感があります。
NHKのクラシック音楽番組でおなじみ、作曲家の池辺晋一郎さん。この方の検索結果が、どうも変です（漢字での検索結果は省略します）。
どうやら、日本文藝家協会からのデータベースでは全角スペースを考慮しておらず、日本音楽著作権協会からのデータベースでは全角スペースを必須とするようですね。このあたりの表記統一も今後の課題になりそうです。
著作権保護期間を50年のままにするか70年に延ばすか、利用料の適正な分配問題など、著作権関係では色々な難しい問題が議論されています。でも、とりあえず、自分が利用したい著作物は、どこの団体に管理を委託しているのかを、簡単に調べられる仕組みがまとまってきたことは、ユーザーの利便性に大きく寄与するでしょう。
いろいろとシステムの不備や機能の不足、サーバの管理など問題はあるでしょうが、著作権管理団体の横断検索が出来るようになったことは、非常に大きな一歩だと思っています。今後の不具合修正や成果に期待したいところです。
